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聖霊降臨節第9主日礼拝 説教要約
日本基督教団 茅ケ崎堤伝道所
2024年7月14日
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聖書 マタイによる福音書 18章10~14節
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10 「これらの小さな者を一人でも軽んじないように気をつけなさい。
言っておくが、彼らの天使たちは天でいつもわたしの天の父の御顔を
仰いでいるのである。
11 †
12 あなたがたはどう思うか。
ある人が羊を百匹持っていて、その一匹が迷い出たとすれば、
九十九匹を山に残しておいて、迷い出た一匹を捜しに行かないだろうか。
13 はっきり言っておくが、もし、それを見つけたら、迷わずにいた九十九匹
より、その一匹のことを喜ぶだろう。
14 そのように、これらの小さな者が一人でも滅びることは、
あなたがたの天の父の御心ではない。」
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説教「大切なあなた」 要約
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① 「迷い出た羊」のたとえ
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羊が沢山いる牧場に行った時の事です。突然遠くの方から何匹かの羊が群れになって、私がいる方向へ向かって来ました。私は怖くなって道をゆずりました。羊はそのまま真っすぐ進んで、私の脇を通り抜けて行きました。ぶつからなくて、ほっとしました。羊だけだと何処へ行ってしまうか分からないので、羊の群れには羊飼いがいて、何処に行けばいいかを教えます。イエス様は、弟子たちに羊の話をしました。ある羊飼いが、100匹の羊を飼っていました。羊たちは、山の上で草を食べています。でも、100匹のうちの1匹がどこかへ行ってしまっている事に気づいた時、羊飼いは、99匹をその場に残して、1匹を探しに行きました。羊飼いから離れてしまった1匹の羊は、私たちの事です。そして、羊飼いは神様です。神様は私たちを愛して、大切にして下さっています。でも、時々、私たちがどんなに神様から愛されているのかを忘れてしまいます。私たちの毎日には、楽しい事が沢山あります。楽しいことが沢山あれば、神様なんていらないって思うかもしれませんね。
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② 聖書を知る
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「これらの小さな者の一人」(10節)は、イエス様を信じる者を指します。イエス様を信じて集まってきた人たちの中には色々な人がいました。その中で、イエス様から離れてしまう人の事を「小さな者」と言っています。このイエス様から離れてしまう人に対する神様の眼差しに注目するのが、このたとえ話です。「彼らの天使たち」(10節)は、このイエス様から離れてしまう人を見守る存在です。その天使が、「天の父の御顔を仰いでいる」(10節)。イエス様から離れてしまった人を神様は見捨てません。それどころか、天においてどれほど特別な存在かを表しています。そして、その事がよく分かるように、羊のたとえを用いて話します。ある羊飼いは、100匹の羊を飼っていました。その中の1匹が迷い出てしまいます。この「迷い出た羊」は、イエス様から離れてしまう人の事です。羊飼いは、99匹を山に残して、迷い出た羊を探しに行きます。この羊飼いの姿は、たとえ、イエス様から離れてしまうとしても、決して見捨てず、どこまでも探しに行く、神様の愛を表します。
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③ 大切なあなた |
神様の愛は100人いたら100分の1の愛しか注がれないのではありません。何処までも一人の存在を重んじ、とことん大切にする愛なのです。ですから、迷い出た羊が見つかった時にはその1匹のことを心から喜んで下さいます。神様の目には、すべての羊が大切なのです。神様は、イエス様のそばから離れてしまう人も含めて、すべての人が神の国に入ることを願っておられます。そのために、イエス様は、十字架の上に命を献げるほどの愛を示されました。このイエス様のもとに戻って来られるように、いつも神様は私たち一人ひとりを探し求めておられます。羊を探し求めた羊飼いのように、神様は、私たちが神様からどんなに離れていても、私たちを見捨てません。いつも私たちを探し出してくれます。そして、私たちを見つけたら、大喜びで抱きかかえて、連れ戻してくれます。今、ここに、座しておられる私たちだけでなく、ここにいないご家族のお一人ひとりのことも、あなたの親しくしておられるお友だちのことも、ご近所の方々のことも、神様は大切に大切に思っておられます。私たちが何処にいても、何をしていても、神様は私たちのことを忘れたりしません。神様は私たち一人ひとりを大切にしてくださっていることを、忘れずにいましょう。
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