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聖霊降臨節第5主日礼拝 説教要約
日本基督教団 茅ケ崎堤伝道所
2024年6月16日
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聖書 マタイによる福音書 第7章7~12節
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7 「求めなさい。そうすれば、与えられる。
探しなさい。そうすれば、見つかる。
門をたたきなさい。そうすれば、開かれる。
8 だれでも、求める者は受け、探す者は見つけ、門をたたく者には開かれる。
9 あなたがたのだれが、パンを欲しがる自分の子供に、石を与えるだろうか。
10 魚を欲しがるのに、蛇を与えるだろうか。
11 このように、あなたがたは悪い者でありながらも、自分の子供には良い物を
与えることを知っている。まして、あなたがたの天の父は、求める者に良い
物をくださるにちがいない。
12 だから、人にしてもらいたいと思うことは何でも、あなたがたも人にしなさ
い。これこそ律法と預言者である。」
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説教「天の神様に求めよう」 要約
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① 「求める」、「探す」、「門をたたく」
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7節では「求める」「探す」「門をたたく」という三つの動作が勧められています。これらの動詞は三つとも原文では現在命令形で書かれています。この形はギリシャ語文法によると「その動作を継続して行う」事を表します。従って、「求める」「探す」「門をたたく」事を、一度でもすれば必ず「与えられる」「見つかる」「開かれる」という事ではなく、何度も続けていく事が前提です。これはルカ福音書18章にある「やもめと裁判官」のたとえにも通じています。このたとえ話の最初に、「イエスは、気を落とさずに絶えず祈らなければならない事を教えるために」このたとえを話されたと書かれています(ルカ18:1)。この言葉こそ、今朝の聖書箇所を通してイエス様が私たちに伝えようとされているメッセージです。ここで「求める」と言われている事は、何より神様に祈り求める事だと言えるでしょう。また「探す」と「門をたたく」には、祈るだけでなく、実際の行動が伴います。こうした行いの一つ一つに応じて「受け…見つけ…開かれる」(8節)と約束して下さっているのです。
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② 「求め続ける」、「祈り続ける」
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赤ちゃんは、お腹が空くと「あん、あん」泣きます。お母さんはその泣き声で赤ちゃんがお腹を空かせている事がわかります。泣き声でわかるのは赤ちゃんを愛しているからです。お母さんのお乳を飲むと赤ちゃんは安心します。もし、赤ちゃんがお腹を空かせているのにお乳を飲ませないと赤ちゃんは生きていけません。イエス様は今朝の聖書の箇所で「あなたがたは悪い者でありながらも、自分の子供には良い物を与えることを知っている。まして、あなたがたの天の父は求める者に良い物をくださるにちがいない」と言われました。だから、神様に信頼して「求めなさい。そうすれば、与えられる」と言われています。これは、神様に自分の欲しい物をリクエストしていいよって事です。特に、「求めなさい」という言葉は、祈りの中で、神様にお願いをする事です。こう言うと「祈ったよ。でも、何も変わらなかったよ」とか、「神様、聞いてくれなかったんだ」って言う人もいるかもしれません。でも、すぐにあきらめてしまうのではなく、祈り続けてほしいなって思います。
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③ 天の神様に求めよう |
イエス様は私たちが何を求めるかについては一切制限を与えられません。何でも求めてよいということでしょう。ただ、求めた結果については神様が「(自分の子どもに)良い物を与える」と言われています。それは、子どもが生きて成長していくために必要でふさわしい物ということでしょう。その人にとって何が「良い物」なのかは私たちには中々わかりません。祈りながら、色々な事を試してみれば、必ず「見つかる、与えられる」のです。これが、神様が私たちに下さった約束です。私たちが生きるために必要なものは、神様が与えて下さいます。この事を考えると、「神様、ありがとう」という思いが湧いてきます。その次には「自分がして欲しい」と思う事を周りの人たちにもしてごらんって、イエス様は言っておられます。そうできたら、素敵ですね。最後に一つ、質問をします。あなたが神様に何かプレゼントをするとしたら何を贈りますか?神様が一番欲しいと思っておられるものは、何でしょうか? 私たちが神様に感謝する事や神様を賛美する声ではないでしょうか。今ここに座しておられる皆が礼拝で「神様、ありがとうごいます」と祈っている事や神様を賛美する讃美歌を歌っている事を、神様は、何より喜んで下さっているんじゃないかしら!!!
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