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聖霊降臨節第3主日礼拝 説教要約
日本基督教団 茅ケ崎堤伝道所
2024年6月2日
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聖書 マタイによる福音書 第6章8b~15節
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8b あなたがたの父は、願う前から、あなたがたに必要なものをご存じなのだ。
9 だから、こう祈りなさい。
『天におられるわたしたちの父よ、御名が崇められますように。
10 御国が来ますように。
御心が行われますように、天におけるように地の上にも。
11 わたしたちに必要な糧を今日与えてください。
12 わたしたちの負い目を赦してください、
わたしたちも自分に負い目のある人を赦しましたように。
13 わたしたちを誘惑に遭わせず、悪い者から救ってください。』
14 もし人の過ちを赦すなら、
あなたがたの天の父もあなたがたの過ちをお赦しになる。
15 しかし、もし人を赦さないなら、
あなたがたの父もあなたがたの過ちをお赦しにならない。」
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説教「お祈りのお手本」 要約
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① 主の祈り
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皆さん、この事はうまくなりたいとか、上手に出来るようになりたいと思っている事ありますか。その為には、どうすればいいでしょう。自分より良くできる人や先生に習ったり、真似してみるといいですね。最初はうまくいかなくても、少しずつ上手になります。イエス様もきっと、そう考えておられました。だから、沢山の事について、お弟子さん達と私たちの為に、お手本を教えて下さいました。お祈りについても「こう祈りなさい」とお手本を示して下さいました。それが主の祈り、つまりイエス様のお祈りです。毎週の礼拝で祈っているから、もう知ってる、覚えているって人もいるでしょう。覚えているから、何も考えずに祈れるかも知れません。でも、主の祈りは祈りのお手本ですから、一つひとつの言葉やお願いの意味をおさらいしてみましょう。先ず主の祈りは幾つお願いがありますか?答えは六つです。最初の三つは神様についての祈りです。イエス様は神様が私たちにどんな事を願っておられるか、どうしたら喜んで下さるかを考えて欲しかったのかも知れません。
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② 四番目・五番目・そして最後のお願い
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四番目のお願いは、私たちに「必要な糧を与えてください」です。「日毎の糧」って言ったりもします。その日一日を生きる為に必要なものという意味です。これは食べ物の事だけではありません。私たちの心にも力や栄養が必要です。心の元気はご飯だけでは出てきません。聖書や礼拝を通して、神様から与えて頂きましょう。五番目は「負い目(罪)を赦して下さい」です。「負い目」とは「負債」という意味です。「罪」と言われていないのは、私たちが犯した罪の結果、背負わなければならない罰や報いまでも含まれているからだと考えられます。私たちは気づかないうちに、神様やみんなを困らせてしまっていることに気づいてほしいということです。そして最後が「誘惑に遭わせず、悪い者から救って下さい」です。私たちは「神様なんていない」、「神様がいたとしても助けてくれない」と思わせる力からの誘惑を受けてしまう事があります。そんな時、自分ではどうにも出来ません。私たちはそんなに強くはないのです。だからこそ、神様に守って下さいと祈る必要があります。
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③ お祈りのお手本 |
主の祈りは「お祈りのお手本」と言われます。主の祈りは最初から個人的な願いや要求ではありません。世界に広がる祈り、皆と一緒に祈る祈りです。最初にイエス様が「こう祈りなさい」(9節)と言われておられる事から「お祈りのお手本」として教えられた事が解ります。その要点は《一、「必要なもの」は与えられている》。イエス様は「父は、願う前から、あなた方に必要なものをご存じなのだ」と言われました。イエス様は私たちの現実や弱さをご存じです。祈らざるを得ない私たちに「主の祈りを祈りなさい」と与えて下さいました。《二、体も心にも「必要なもの」がある》。荒野で悪魔から誘惑を受けた時、イエス様が「人はパンだけで生きるものではない。神の口から出る一つ一つの言葉で生きる」(4:4)と言われました。この言葉は、四番目の祈りだけでなく、六番目の祈りにも関係しています。私たちは皆、誘惑から救って頂かなければなりません。《三、生きる上で「必要な事」》。私たちは普段、神様から負い目を「赦して」頂く必要があると考えているでしょうか。自分が誰かを赦そうとした時、初めてその必要性に気づくのかも知れません。主の十字架によって私たちは既に赦されています。主の祈りを世界中の皆と、心合わせて共に祈りましょう!
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