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三位一体主日礼拝 説教要約
日本基督教団 茅ケ崎堤伝道所
2024年5月26日
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聖書 ヤコブの手紙 第4章11~12節
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11 兄弟たち、悪口を言い合ってはなりません。
兄弟の悪口を言ったり、自分の兄弟を裁いたりする者は、律法の悪口を
言い、律法を裁くことになります。
もし律法を裁くなら、律法の実践者ではなくて、裁き手です。
12 律法を定め、裁きを行う方は、おひとりだけです。この方が、救うことも
滅ぼすこともおできになるのです。
隣人を裁くあなたは、いったい何者なのですか。
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説教「きみが好きだから」 要約
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① 律法について
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仲間の悪口を言ったり裁いたりする者は、「律法の悪口を言い、律法を裁くことに」なると戒められています(11節)。ここでの「律法」とは、レビ記に示された次の掟を指すと考えられます。「民の間で中傷をしたり、隣人の生命にかかわる偽証をしてはならない。…復讐してはならない。民の人々に恨みを抱いてはならない。自分自身を愛するように隣人を愛しなさい。わたしは主である」(19:16~18)。またヤコブの手紙にも次のようにあります。「もしあなたがたが、聖書に従って、『隣人を自分のように愛しなさい』という最も尊い律法を実行しているのなら、それは結構なことです」(2:8)。仲間の悪口を言う者は、こうした律法を破ることになるのです。律法を与えることのできるお方は、神様「おひとりだけ」です(12節)。その神様が命と死を支配しておられます(申命記32:39、ルカ12:5)。「わたしたちは皆、神の裁きの座の前に立つのです(ローマ14:10)。ですから私たちは律法を重んじることが大切です。12節の言葉「裁いてはならない」という警告の言葉なのです。
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② こどもさんびか改訂版 132番
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この賛美歌は「きみが好きだって」という歌です。私たちは誰かが「きみが好きだ」って言ってくれたら、きっと元気になります。「きみは大事」って言ってくれたら、心細い気持ちがなくなって度胸がつくでしょう。この賛美歌はこんなことを歌っています。なんだか嬉しくなるよね。それじゃあ、誰かが悪口を言ってたら、皆はどんな気持ちになるかしら…嬉しいって想う人はいませんよね。悲しくなったり、悔しくなったり、怒りたくなるかも知れません。さっき聞いた聖書には「悪口を言い合ってはなりません」という言葉がありました。私たちはつい、自分は正しいと思ってしまい、他の人を「あの人はだめだ」「あの人のすることは間違っている」などと思ってしまうことがあります。でも神様は、私たちに律法という約束を与えてくださいました。律法の一番大切な約束は、「神様を大切にしよう、そしてお隣の人を大切にしよう」ということですよと、イエス様が教えてくださいましたね。もし誰かがこの約束を守れていなかったら、やさしくそのことを伝えてあげましょう。
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③ きみが好きだから |
もし誰かが間違っていると思ったら、先ず今朝の賛美歌のように「きみが好きだ」とか「きみは大切」と言いましょう。そうすると言われた人は「あの人は、私のことを大切に思ってくれている」ってわかるでしょう。それからその人に、「ここを変えてほしい、直してほしい」と伝えれば、きっとわかってくれます。イエス様は、あなたのために死なれたように、その人のためにも死なれたのです。あなたも、相手の人も、どんな人も、神様がお造りになった掛け替えのない、尊い、大切な一人ひとりです。人間はどんな人であっても、過ちを犯してしまうことが起こり得ます。あなたも、そして相手の人も同じです。でも神様の愛はどんな人にも注がれています。忘れてほしくないことは、どんな人の中にも確かに存在する美しさを決して見失わないことです。先週、私たちはペンテコステ(聖霊降臨日)を迎えて、聖霊を頂きました。そして今、「三位一体主日礼拝」の最中。この教会堂いっぱいに聖霊が充満しています。聖霊が私たちを、愛の交わりへと招き入れてくださっています。主の十字架の苦しみを思い起こさせ、復活の希望へと導いてくださっています。正に今、私たちは聖霊の愛をいただき、「きみが好きだから」と平和への道のりへと進み始めています。
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