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降誕前第1主日 クリスマス礼拝
説教「天に栄光 地に平和」
日本基督教団 茅ケ崎堤伝道所
2023年12月24日
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聖書 ルカによる福音書 第2章1~14節
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「天に栄光 地に平和」 要約
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① 聖書のみ言葉と共に過ごすクリスマス |
クリスマスは、イエス様がお生まれになったことを、世界中の人々がお祝いするだけではなく、その意味を、みんなが良く学ぶ日です。そのために、聖書はたくさんの、大切なクリスマス物語を書き残してくれました。ですからクリスマスには、ケーキやツリーやプレゼントよりももっと大切なのは、聖書を読むことです。本当のクリスマスは、聖書のみ言葉と共に過ごすクリスマスです。「ルカによる福音書」にルカはこんな風にクリスマスを書き残しました。その頃、ユダヤの国はローマ帝国という強い国の領地でした。ユダヤだけではなく、沢山の国々を、ローマが占領していたのです。アウグスティヌス皇帝は、それらの国々に住む人々に人口調査を命令しました。それは、ただ人数を調べるだけではなくて、もっと沢山税金を取るため、また兵隊や奴隷として、もっと沢山の人間を集めるための下調べでした。ですから人々は人口調査がとてもいやでした。しかし、政府の命令ですからしかたありません。いやいやながら先祖の町や村に旅行しました。 |
② マリアとヨセフもナザレから120キロも離れたベツレヘム
まで出かけなければなりません |
昔は電車や自動車ありません。マリアは、間もなく赤ちゃんが生まれそうになっていました。このように聖書は、強い国のいばった皇帝が、わがままな命令を出し、そのために、人々が苦しめられている姿を、まずはっきりと書いています。さて、ヨセフとマリアが長い旅をして、疲れ切ってベツレヘムに着いた時「客間には彼らのいる余地がなかった」と聖書に書いてあります。どこの宿屋に行っても「うちは満員だよ。どこかよそへ行っておくれ」と言われてしまったのです。今でも、多くの人々は同じような態度でクリスマスを迎えています。「うちは満員だよ」…そうです。その人たちの心は、自分のことでいっぱいです。自分の楽しみ、自分の幸せ、自分の願い、自分の得になることばかり考えていて、イエス様のこと、苦しんでいる人たちのことを思う余裕さえなくなってしまっています。こう考えると、クリスマスは悲しい人間の姿を見せてくれる、悲しい物語です。ヨセフとマリアはしかたなく、寒くて、暗い馬小屋に泊まるになりました。 |
③ 天に栄光 地に平和 |
ところが、寒い夜にも家の中でゆっくり休むことの出来ない人々が、ほかにもいました。それは羊飼いたちでした。主人の羊をあずかって、さびしい郊外の野原で一晩中、羊の番をしていなければならないのです。辛い仕事と重い責任…。このような人々に、「救い主がお生まれになった」という、すばらしいニュースが伝えられました。み使いが、それを伝えました。「み使い」というのは、神様のみ言葉を伝える役目のことです。今では、誰もみ使いを見ることは出来ません。けれども、み言葉を伝える役目は、今でも行われています。教会学校(養育)の奉仕者がそうです。教会や伝道所の牧師や伝道師もそうです。また、もし皆さんが、まだイエス様を知らないお友達に、神様のみ言葉を伝える役目をすれば、皆さんが「み使い」になります。大人だけではなく、子どももいいです。いたずらっこがいてもいいです。今年のクリスマスには、ここにおられる皆さんが、小さな「み使い」、大きな「み使い」になりませんか。そして、大勢の「み使いたち」は一緒になって歌いました。「いと高きところでは、神に栄光があるように。地の上では、み心にかなう人々に平和があるように」。これは「神さま第一。みんな平和に」という讃美の祈りなのです。
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