主日礼拝 説教抄録  2023年度
    
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     降誕前第6主日礼拝  説教「クリスマスの起源」

                 日本基督教団 茅ケ崎堤伝道所
                     
  2023年11月19日


聖書  マラキ書 第3章19~20節

「クリスマスの起源」 要約
キリスト降誕祭
 12月25日、クリスマス! この日程多くの人に覚えられ親しまれ、全世界の人々がこぞって祝う日はないでしょう。実は紀元3世紀迄は、クリスマスは守られなかったのです。なぜ? それは、原始教会はイエス・キリストの死と復活に一番重きを置いていたからです。彼らは次のように考えていました。「全ての主の日、即ち、日曜日というものは、イエス・キリストの復活されたことを祝う日であり、従って、“復活祭(イースター)”こそ、ただ一つの、教会の祝祭日である」と。しかし、もしも主イエスがこの世に来られていなかったとすれば、勿論キリストの死も復活も起こるわけがありません。新約聖書のマタイ・ルカ・ヨハネ福音書には主イエスの誕生について超自然的な背景と事件とが、荘重に記されているではありませんか。この事からすれば、原始教会は、イエスの誕生を全く無視していたわけではないでしょう。12月25日がクリスマスとして祝われるためにはキリスト教徒たちは様々の異教異端と戦わなければなりませんでした。            
② 異教異端と戦う信仰の先輩たち
 2世紀のエジプトではバシリデスと弟子が「イエスは一介の人間にすぎない。洗礼を受けた時、神の霊が降って神の養子とされた。従って1月6日を顕現節として守るように」と主張。教会は、「いや違う。イエスは生まれた時から神であられた。誕生日こそ祝うべきだ」と反論。やがて325年のニカヤ会議で「主は私達の人類のため、私達の救いのために降り、肉体を受けて人となった」と告白され、イエスの誕生が神ご自身の受肉である事に軍配があげられ、それを否定する全ての教えが異端として退けられ、クリスマスの日が要求されました。ローマでは、皇帝が全ての人に太陽神を拝むように命令し、宮を建て12月25日に大祝祭競技をする習慣でした。教会はマラキ書の「義の太陽が昇るのを見る」という言葉を“キリスト預言”と見るようになり、ミラノの監督アンブロシウスは「キリストこそ私たちの太陽だ」と説教。アウグスティヌスは12月25日に説教し「キリストは太陽ではなく太陽を創造された方。この方を礼拝すべきだ」と述べました。
③ クリスマスの起源 
 「日曜日」は英語でSunday。直訳すれば「太陽の日」になりますが、2世紀中には“主の日”として守られていたものでした。コンスタンティヌス皇帝が日曜日を公認された公休日と指定したことから太陽神の大祝祭日である12月25日を「クリスマス」と決定したそうです。これが、クリスマスの起源です。このようにして、ローマで祝われだしたクリスマスは、東方に於いても偉大な説教者クリソストムによって導入されました。そして今日、イエス・キリストの誕生を全世界の人々が祝うように至っています。けれどもそれはいつの間にか、いわゆる「誕生日」のお祝いとあまり変わらないものになってはいないでしょうか。キリストの誕生は御馳走をし、歌って喜ぶような種類のものとは違うはずです。クリスマスは、キリスト+ミサ、キリスト礼拝です。天の御座を降り、神の姿にあることを堅く保とうとはしないで、僕の形をとってこの世に来て下さったキリスト。本当に大きくいまし、しかも私たちの為に最も小さくなって下さったキリスト。私たちの貧しさ、弱さ、悩み、苦しみ、全てを負うて下さった方。このキリストが己の栄えを捨てて、人間となられた日ではありませんか。自分の栄えを私たちも感謝を持って捨てましょう!

〒253-0006 神奈川県茅ケ崎市堤19-6
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日本キリスト教団  茅ケ崎堤伝道所
牧師 三原 信惠、伝道師 細井 宏一
 更新 : 2023. 11. 18  by mn

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