主日礼拝 説教抄録  2022年度
    
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    降誕節第6主日礼拝  説教「神様の子どもにされる」

             日本キリスト教団茅ケ崎堤伝道所
                     
2023年1月29日

ヨハネの黙示録 第21章5節~7節

「神様の子どもにされる」 要約
私たちの救いの完成
 1月は「わたしたちのよみがえり」について語ってきました。「楽しみにしていること」「イエス様の復活」「不思議な神秘」「イエス様が一緒」、その最後に黙示録の御言葉が与えられています。ヨハネはここで、神様の救いの完成について「わたしはその者の神になり、その者はわたしの子となる」(7節)と書いています。「わたしたちのよみがえり」について語ることは「私たちの救いの完成」について語ること、更には「私たちが神様の子どもにされる」ことです。これは、「神が人と共に住み、人は神の民になる」(3節)という言葉が繰り返されたものです。かつて、エジプトの国で虐げられていた民のもとにモーセが遣わされた時、神は「わたしはあなたたちをわたしの民とし、わたしはあなたたちの神となる」(出エジプト記6:7)と約束されました。それから、民にとってこの神様の御言葉は「救いの約束」を表す言葉となりました(エゼキエル書37:23も参照)。黙示録が語る救いの完成は旧約聖書から受け継がれてきた救いの約束の完成であるのです。             
特別養子縁組
 ある託児所の話です。そこは親が夜に仕事に行くために子供を預ける事ができる場所でした。夜の間、子供たちは眠りながら親の帰りを待ちます。朝になると子供たちは親に名前を呼ばれて目を覚まし親と一緒に家に帰ります。ところがいつまでも親が迎えに来ない赤ちゃんがいました。親はどこかに行ってしまい連絡が取れません。赤ちゃんはずっと泣いていました。お風呂も嫌がるので、段々と汗が臭うようになり、「もうこれ以上は預かれない」と施設に移る事になりました。「これで最後だから」と託児所で働いていた一人のクリスチャンが一晩だけ許可をもらって自宅に連れて帰りました。不思議なことが起こりました。お風呂を嫌がっていたのに、嬉しそうにお風呂に入りました。あまりミルクも飲まなかったのに、ゴクゴクと飲みました。赤ちゃんの嬉しそうな顔を見た時、このクリスチャンは神様が「この子を育てなさい」と命じておられると感じました。それから裁判所で特別な手続きを経て、その赤ちゃんは、その人の子供にされました。
③ 神様の子どもにされる
 私たちの救いとは「神様の子どもにされる」ことです。私たちを神様の子どもとしてくださるために、神様の御子であるイエス様が特別な手続きをしてくださいました。私たちの救いの完成は将来のことですが、私たちは、既に、神様のことを「天のお父さん」と呼んでいます。もう、神様の子どもとしての歩みは始まっています。でも、「神様の子どもとされる」と言われても、ピンとこないかもしれません。「特別養子縁組のような形で現在の家族に受け入れられている」とイメージしてみてください。「神様の子どもにされる」を「神様の養子とされたのだ」と解釈すれば、理解する助けになるかもしれません。子供の時、外で辛いことがあっても、家に帰って親の腕の中で泣いたら元気になった経験があるのではないでしょうか。一方で、親子関係に破れを抱えている方にとっては、このことが救いにならないかもわかりません。そのような私が泣く時には、神様が涙を拭ってくださいます。眠る時も神様が一緒にいてくださり、神様に名前を呼ばれて目覚めます。「神様の子どもにされる」ことは、私たちにとって大きな喜びです。慰めです。キリストの体である教会において涙を拭われる経験が与えられることを心から願い、お祈りしています。

〒253-0006 神奈川県茅ケ崎市堤19-6
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日本キリスト教団  茅ケ崎堤伝道所
牧師 三原 信惠、伝道師 細井 宏一
 更新 : 2023. 1. 28  by km. mn

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