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聖霊降臨節第14主日礼拝 説教「忘れないで」
日本キリスト教団茅ケ崎堤伝道所
2022年9月4日
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詩 編 103編3節~5節
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「忘れないで」 要約
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① 詩編103編 |
詩編は、全体が150編と、聖書の中で一番大きな書になっていますが、その内容は、長い歴史の間の信仰の歌の集大成です。律法は神様からの直接の語りかけ、預言書は、預言者たちによる神様の言葉の伝達とすると、詩篇は、人々の神体験、神の受容、神の告白と、信仰者の実存が赤裸々にあらわれています。従って詩篇の内容も多岐にわたって、旧約の時代の神学、人間学が、いろいろな形であらわれてきます。103編は、神様に召された民が神様に向かって歌う賛美の言葉であり、祈りの言葉です。この詩はダビデの名を冠する「賛美・ほめたたえ」の詩です。自分の全存在に向けて「主をたたえよ」(1)と呼びかける詩です。なぜ詩人は神様を「ほめたたえよ」と呼びかけているのでしょうか。それは、神様がご自分の群れを深い愛をもって助けられたからです。詩人はこの神様のなされたことを「主の御計らい」(2)と言っています。その神様のなされたことが記されています。神様は私たちに何をしてくださったのでしょうか。たくさんあります。 |
② 罪のゆるし、病の癒やし、墓、死の世界 |
「罪」とは神様から離れてしまい、神様抜きで生きていくことです。神様から離れてしまうと私たちは自分のことも分からなくなり、自身を見失います。自分の生きていく方向が分からなくなります。自分のことで色々悩み、自分の思い通りにしたいと思って人を傷つけてしまいます。そのような「罪」の中にある人間に神様は歩みより、呼びかけ、ご自分の方に向き直らせ、引き寄せてくださいます。「病の癒やし」とは罪の中にある私たちの悩みや苦しみの全てを神様が受け止め、慰め、私たちに生きる力、喜びを与えてくださることを表しています。「墓」とは私たちと神様との交わりが完全に絶たれてしまう場所です。罪の中で神様から離れたままに歩んでいくなら私たちは神様の恵みの届かない死の世界に吞み込まれてしまいます。「死の世界」とは苦しみと悩みに満ちている希望のない世界です。神様は私たちがこの詩の世界の中で滅ぶことを望まれません。私たちを救い出し、ご自分のもとに集め、慈しみと憐れみを豊かに与えてくださいます。 |
③ 忘れないで |
この「神様の御計らい」は、イエス様において私たちに実現しました。イエス様は私たちの罪を赦し、病を癒し、私たちを滅びから救い出してくださいました。イエス様は私たちのために十字架について死んでくださり、私たちの罪の赦しを実現してくださいました。そのイエス様を神様は三日後に復活させられ、イエス様と私たちを結び合わせ、私たちに復活の命の希望を与えてくださいました。神様はイエス様を通して私たちの「罪を赦し」、「病を癒し」、「命を墓から贖い出して」くださいました。イエス様が十字架についてくださったのは、私たちの罪が赦されるためであり、イエス様が復活なさったのは、私たちが神様の恵みを受けて新しく、力強く生きてほしいからです。イエス様の「十字架と復活」、これが神様の「御計らい」です。この神様の「御計らいが私たちの心に宿るなら、私たちの心に喜びが与えられ、生きる力が与えられます。だから神様の御計らいを忘れないようにしましょう。「神様、ありがとうございます」と神様に「生かされている」ことを感謝しましょう。神様の「御計らい」に対して、心から神様に「ハレルヤ」と褒め称えましょう。神様を褒め称えるところに私たちの輝いて生きる力の源があるのですから。
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