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聖霊降臨節第13主日礼拝 説教「新しい歌をうたおう」
日本キリスト教団茅ケ崎堤伝道所
2022年8月28日
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ヨハネの黙示録 第5章9節~10節
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「新しい歌をうたおう」 要約
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① ヨハネの黙示録 |
新約聖書の最後の本ですが、難解な本として定評があります。著者のヨハネについては、ゼベダイの子、使徒ヨハネなのか、長老ヨハネなのか、いまとなっては結論を得ることは無理のようです。使徒ヨハネとすれば、イエス様の母マリアを預かってエフェソに住んだという伝承に従うことになりましょう。更に、この伝承は、ヨハネが禁教のキリスト教を宣べ伝えたかどで捕らえられ、パトモス島に流刑にされたとします。ドミティアヌス帝の迫害のさなか、紀元95年頃のことでした。その時、彼が見た幻の記録がこのヨハネの黙示録です。パトモス島には、ヨハネが隠遁者のように住んだ洞穴が残っていて、幻の啓示の場所とされています。パトモス島はアテネからエーゲ海を東へ進むと対岸のトルコの手前、長さ16キロ、幅10キロの小さな不毛の島で、その中央丘の上に大きな聖ヨハネ修道院と付属教会が建っています。現在はギリシャ領です。書簡の主題は、悪(悪魔)の力と神の力との戦いで、結局は、神の勝利に帰するという啓示です。 |
② 黙示録の中心に立っておられる方 |
黙示録は反キリストについてではなく、キリストについて語っています。黙示録の1章から22章迄イエス様がその中心に立っています。イエス様が牧者であり、白い馬の乗り手であり、獅子であり、救済者です。この方において神は初めにすべてのものを創造され、この方が終わりの時に再臨なさり、この方と共に新しい都がもたらされます。そしてこの方はただ最初に、そして最後に私たちと共にいてくださるだけでなく、今現在も中心におられて、私たちの牧者、守護者、王としてご自分の光を私たちに明るく照らし出す導き手です。イエス様の様々な名前が黙示録の至るところに現れています。ヨハネが黙示録を大変細やかに、そして計画的に記したことは明らかです。七は完全数また神を示す数字です。黙示録の中心におられる方がイエス様であることは、ヨハネが「イエス」の名を14(7×2)回用い、「キリスト」を7回、「小羊」を28(7×4)回用いていることから分かります。更に7回イエス様を、証人と言及していることからも分かることです。 |
③ 新しい歌をうたおう |
「初めに、神は天地を創造された」。聖書は、世界の始まり、世界の終わりが書かれています。世界の終わりって聞くと、ちょっと怖いですね。でも大丈夫!世界の終わりは世界が完成する時、イエス様がもう一度来られる時です。イエス様は私たちの罪のために身代わりとなって十字架で死んでくださいました。そして復活され、天にのぼられ、また私たちの所に来る、と約束してくださいました。この約束が果たされるのが世界の終わりです。その時には全てが新しくなります。なくなってしまうのではありません。新しくなるのです。神様の支配のもと、新しい歌をうたうのです。それが私たちの救いです。イエス様が地上で町や村を回って教えられたのは神様の支配がもうじき実現するということでした。その時には私たちを怖がらせていた悪いもの、病気も死も、全てなくなります。そして既に死んでしまった昔の人たちも、イエス様のように復活して、皆一緒に神様と共に住むようになります。その時がいつなのかは分かりません。でも必ず来ます。神様の支配は始まっています。神様は教会を造られ、そこに私たちを集めてくださいました。神様を礼拝する私たちは、神様のものです。神様を信じ、希望をもって新しい歌をうたいましょう!
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