主日礼拝 説教抄録  2022年度
    
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    復活節第5主日礼拝  説教「人生は出会いで決まる」

                日本キリスト教団茅ケ崎堤伝道所
                        2022年5月15日

  ルカによる福音書 第2章25節~32節

「人生は出会いで決まる」 要約
① 神様から見放された?!
 幼くして母を失い、父を奪われたため養護施設に入れられていた男の子が詩を書きました。∥ 雨が降ってくる / 悲しそうに降ってくる / 神様から見放されたように降って来る / 地面に落ちて泣いている / 淋しいから淋しい音が聞こえてくる / ぼくも 一緒に泣いた // こういう詩です。この少年がある雨の日、後ろ向きになってガラス窓に息を吹きかけ、指で文字を書いていました。「お母さん 々 」と何度も書いているのです。私は少年の傍に行って横に並び、しばらく黙った後、耳元で歌いました。♪ 誰もいないと思っていても どこかで 々 エンジュルが いつでも 々 眺め~てる。ちゃんと 々 々 々 ちゃ・ちゃ~んと 眺めてる ♪ 子供の頃ラジオで覚えた森永製菓の歌です。その日からこの少年は不思議なくらい変わりました。以前、『山口さんちのつとむ君』という歌が流行ったことがありますが、そのくらい鮮やかに変身しました。神から見放されていると思っていた少年が、根底の所で支えてくれる神と出会ったからでしょう。
② 幼児イエスと出会ったシメオン
 マリアとヨセフは幼児イエスを神様に捧げるため、そしてマリアの清めのために、この日エルサレム神殿にやってきました。ごく普通の若い夫婦が、ごく普通の赤ちゃんを連れています。聖画に見るように赤ちゃんに後光が射していたわけではありあせん。エルサレム神殿には同じようにやって来た夫婦が彼ら以外にも何組もあったはずです。誰一人この子がメシアであるなどと思わずにすれ違って行きます。神殿ではありふれた光景だからです。が、幼児イエスと出会ったシメオンは聖霊に「導かれて」、この子が救い主であることがわかったのです。彼は幼児を腕に抱き、神を賛美して言います「今こそ、去らせて下さいます」(29~32節)。自分の救いの喜び、そしてそれだけでなくこの幼児がイスラエルの救い、更に異邦人の救いであることも聖霊が教えてくれました。なぜシメオンはこの赤ちゃんが、主が遣わされたメシアであるとわかったのでしょうか。一つは、聖霊を信じて、約束を待っていたからです。もう一つは、聖霊の働きがあったからです。
③ 人生は出会いで決まる
 私たちにとっての神様からの約束は御言葉です。御言葉を信じ、待ち望むところに聖霊は働きます。待ち望んだ人だけが知りうる出会いがあります。イスラエルの民はメシアを待ち望んでいました。メシアはユダヤのベツレヘムに生まれることは知られていました。が、知識として知っている事と、わかる事とは別です。聖霊が働いて下さらなければ、本当にはわからないのです。シメオンが日常の中でイエス様を見いだしたように、私たちにも御言葉を通して聖霊が働いて下さり、日常でイエス様と出会います。信仰を与えて下さいます。CSに幼い頃から集う子には素直な信仰を与えられている子が本当に多い。そうした一人が大学生になり、洗礼を勧めた時、<私は神様を信じているけれど、何か劇的な転機があったわけでもないのに洗礼を受けていいのか>と問うので、<「聖霊によらなければ、だれも『イエスは主である』とは言えないのです」(Ⅰコリント12:3)から、あなたは劇的なことは何もないと言うけれど、イエス様を救い主と告白できるなら、聖霊があなたに働くという劇的な事が既に起きているのよ>と言うと、「イエスがわかる!イエスを主と告白できる!」と喜んで、…ペンテコステに洗礼を受け…。今、牧師をしています。

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日本キリスト教団 茅ケ崎堤伝道所
牧師 三原 信惠
 更新:2022.5.14 by km.mn

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