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降誕節第二主日礼拝 説教「イエス様の弟子になろう!」
日本キリスト教団茅ケ崎堤伝道所
2022年1月2日
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ヨハネによる福音書 第1章35節~41節
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「イエス様の弟子になろう!」 要約
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① ヨハネによる福音書 |
共観福音書(マタイによる福音書、マルコによる福音書、ルカによる福音書)に遅れて、紀元百年頃に現れた福音書で、書きぶりも年代も違うので共観福音書と区別されていますが、ヨハネが誰であるかは、未だに諸説があって決められないでいます。有力なのは古代教父が言及するエフェソの「長老ヨハネ」説ですが、黙示録や三つの手紙も含めて、これらの著者問題は「ヨハネ問題」と呼ばれて、未だに課題となっています。そのためにこの福音書は「第四福音書」と呼ばれたりします。それはそれとして福音書である以上イエス様のご生涯を記すものですが、この福音書著者は目的を記します。「これらのことが書かれたのは、あなたがたが、イエスは神の子メシアであると信じるためであり、また、信じてイエスの名により命を受けるためである」(20:31)。単なる記録ではなく、伝道的な意図を持った書物です。復活の主はその後の弟子たちの動向を告げ、更にペトロに現れて、「キリストの羊」つまり教会に連なる信徒の世話を見る事を委託します。 |
② 最初の弟子たち |
「その翌日」(35)とはイエス様が洗礼者ヨハネから洗礼を受けた次の日です。ヨハネはイエス様を見て「見よ、神の小羊だ」(36)と言います。この言葉は、イエス様が”いけにえ”として十字架につけられるお方である事を示しています。この言葉を聞いたヨハネの弟子が二人、イエス様に従いました(37)。「この方こそ神の子である」(34)とヨハネから教えられていたからです。弟子たちは、ヨハネが言うようにイエス様が本当に神の子なのか、知ろうとしました。イエス様は二人を見て、「来なさい。そうすれば分かる」(39)と言いました。二人の弟子は、イエス様のもとに泊まります。そして、イエス様が神の子である事を知って、イエス様の弟子となります。そのうちの一人がシモン・ペトロの兄弟、アンデレです。イエス様の弟子になったアンデレはすぐにシモン・ペトロの所へ行って言います。「わたしたちはメシア―『油を注がれた者』という意味―に出会った」(41)。そしてシモン・ペトロ(後の一番弟子)をイエス様の所へ連れて行ったのです。 |
③ イエス様の弟子になろう! |
皆さんは山登りをした事がありますか? 山道には標識があります。「こちらに行くと〇〇山」「こちらに行くと〇〇峠」と書いてあって、どちらに行けば自分の行きたい場所に着けるかが分かります。大切なことは標識がきちんと正しい方向を指している事です。もう一つ大切なのは、それを信じて進んで行く事です。信じないで別の方向に行ってしまって迷子になる事があります。今朝の聖書に登場する洗礼者ヨハネは、イエス様を指して、「この人が救い主ですよ」と教えてくれました。この人に従って行けば間違いなく、神様の事が分かるのです。「来なさい。そうすれば分かる」と言われて従って行き、イエス様が本当の神の子、救い主であることが分かりました。だから嬉しくなって、もっとお話を聞く為、そのままイエス様と一緒に泊まりました。こうして二人はイエス様の弟子になったのです。イエス様を見て、聞いて、確信した人が弟子なのです。私たちも、毎週、教会でイエス様に出会っています。十字架のもとに集まる人は、イエス様がすべての人の救い主だという事が分かります。自からイエス様のもとに向かい、イエス様は神の子である、すべての人の救い主であると、確信をもって、今、改めて、イエス様の弟子になろう!
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