主日礼拝 説教抄録  2021年度
    
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      収穫感謝日・謝恩日礼拝  説教「収獲感謝・謝恩日」

                日本キリスト教団茅ケ崎堤伝道所
                       2021年11月21日

  コリントの信徒への手紙(二)第9章6節~15節

「収獲感謝・謝恩日」 要約
① 神の豊かな救いの歴史
 申命記(26:1)には、「あなたの神、主が嗣業の土地として得させるために与えられる土地にあなたが入り、そこに住む時には、あなたの神、主が与えられる土地から取れるあらゆる地の実りの初物を取って籠に入れ、あなたの神、主がその名を置くために選ばれる場所に行きなさい」。その籠を祭司に渡して言いなさい。「今日、私はあなたの神、主の御前に報告します。私は主が私達に与えると先祖たちに誓われた土地に入りました」。こうして申命記が伝える信仰告白が記されます。「私の先祖は滅びゆく一アラム人であり、わずかな人を伴ってエジプトに下り、寄留した」。先祖ヤコブのことから語り出します。そこで「強くて数の多い、大いなる国民」になったが、「エジプト人はこの私たちを虐げ、苦しめ、重労働を課しました」。それで「私達が先祖の神、主に助けを求めると、主は私たちの声を聞き…私達をエジプトから導き出し乳と蜜の流れるこの土地を与えられた」と収穫を捧げる背後に「神の豊かな救いの歴史」があったことが告白されています。
まっ白い大根
 戦後まだ物のない頃、ある教会学校での収獲感謝の礼拝後、皆が献げた野菜や果物を、近くの施設に捧げることにしましたが、生徒も自分の好きなものを一つだけ頂いて家に持って帰ることにしました。小さい生徒から順に自分の一番欲しい物を一つずつ選んで嬉しそうでした。そのうち小学3年生の和夫君は美味しそうなリンゴや柿が残っているのに見向きもせず、まっ白い一本の大根を選びました。皆がビックリして笑ったので和夫君は恥ずかしそうでした。先生が和夫君に「和夫君、リンゴや柿は嫌いなの?」和夫君「ウウン」。先生は不思議に思ってまた聞きました。「じゃリンゴや柿より大根の方が好きなの?」和夫君は「ウウン」と、先生の側に来てこんな秘密を教えてくれました。和夫君の家は大家族だから和夫君の好きなリンゴや柿が一つでは家族皆で食べられないので大根を選んだそうです。和夫君は大根のようにまっ白くてきれいな心の強い、皆と神様を愛し、皆と神様に愛されている教会学校の生徒だと先生はとても感動したのでした。
③ 収獲感謝・謝恩日
 今朝の聖書、コリントの信徒への手紙二の第9章には、飢饉に苦しむエルサレム教会を支えるためにパウロが募金の働きを勧めたことが記されています。ここでの献金は直接的には、飢餓に悩むエルサレム教会の人々を助けることでした。パウロはその人々を「聖徒たち」と呼んでいます。キリストに結ばれた人々だからです。その人々を救助することを直接目標としながら、しかしそれを通して、その奥に究極の目的があるのです。それは募金を通して、神様への感謝が増大することだと言うのです。パウロは言います。「その施しは、私達を通じて神に対する感謝の念を引き出します」(11)。「この奉仕の働きは、…神に対する多くの感謝を通してますます盛んになる」(12)とも言われています。献金や奉仕が、ただ困難の中にある主の群れを救助するだけではなく、感謝の祈りを増大させます。そして主の栄光が賛美されます。パウロが語っていることは、一字一句、そのまま現在のことなのです。私達は今、豊かな主の救いの歴史を背に受けています。そして神様の救いの歴史の中に、私達も今日入れられていることを覚え、改めて主の栄光を崇めたいと思います。収獲感謝・謝恩日、本日の献金は隠退教師のために心込めてお捧げ致しましょう。

〒253-0006 神奈川県茅ケ崎市堤19-6
TEL/FAX 0467-54-1300
日本キリスト教団 茅ケ崎堤伝道所
牧師 三原 信惠
 更新:2021.11.20 by nk

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