主日礼拝 説教抄録  2021年度
    
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  聖霊降臨節第21主日「神学校日」礼拝  説教「善いサマリア人」

                日本キリスト教団茅ケ崎堤伝道所
                       2021年10月10日

  ルカによる福音書 第10章30節~37節

「善いサマリア人」 要約
① 永遠の命を受け継ぐ
 イエス様に律法の専門家(律法学者や、当時の宗教指導者)が、何とかしてイエスをやりこめようとして「何をしたら永遠の命を自分のものとして受け取ることができるでしょうか」と尋ねましたが、イエス様は逆に質問をして切り返されました。律法の専門家と称する人は、さすがに、的確に聖書の二つの聖句を引用して、「神である主を愛することと、隣人を愛することである」と答えました。イエス様は、権威をもって、「そのとおりです。それを実行しなさい。そうすれば、命を得ます」と答えました。「永遠の命を受け継ぐ」とは、どうしたら神の国(天国)に入ることができますか、ということとイコールです。彼は最初からそれをちゃんと知っていたのです。答えを知っていながら、イエス様がどういう答えをするかを試したのです。イエス様はそれを心得ていますから、投げられたボールをまた投げ返しました。すると律法の専門家は、「では、私の隣人とは、誰ですか」と質問しました。それに答える為、イエス様は次ぎのたとえ話をされました。
あなたも行って、隣人になりなさい
 ある所に一人の半死半生の怪我人がいました。そこへ立派な服を着た神殿で神さまのご用をしている祭司がやってきました。でも見ないふりをして行ってしまいました。次にレビ人(神殿で特別な働きをする人)が来ました。やっぱり通り過ぎて行ってしまいました。三番目に、普段はユダヤ人からいじめられているサマリア地方に住むサマリア人が通りかかります。この人は怪我人を見るや否や、普段からいじめられていることさえ忘れて手厚く介抱し、自分のロバに乗せて宿屋に連れて行き、お金をいくばくか置いて、「帰りがけに寄るから、もし介抱してお金が足りなければ、その時に払います」と言って旅を続けます。と、そこまでイエス様は話して律法学者に問います、「この三人の中で傷ついた人の隣人は誰だと思いますか」。イエス様は問い、律法学者は答えます、「その人に憐れみをかけた人だと思います」。するとイエス様は「その通りだ。よく答えた。あなたも行って同じようにしなさい。隣人になりなさい。」とおっしゃったのでした。
③ 善いサマリア人
 イエス様が語られたたとえ話の中で、「善いサマリア人」のたとえは最も愛され、親しまれているものの一つです。ところで今日の聖書のお話ですが、なぜ祭司とレビ人は倒れている人がいるのに、道の向こう側を通って行ったのでしょうか。彼らは追いはぎがまだ近くにいるかもしれないと思い、自分の身を守るためにその場を去りました。ではどうしてサマリア人は、追いはぎがまだ近くにいる危険があったのに助けたのでしょう。その理由の一つとして考えられるのは、彼が旅人であったことです。旅をしていると見知らぬ土地でダマされたり、スリにあったりするなど危険な目にあうことがあります。この人は旅の途中でそういう経験が一度や二度あったのでしょう。だからこそ道で倒れている人を見かけた時に、その人のことを赤の他人とは思えず助けたのです。「その人を見て憐れに思い」とあります。倒れている人のことを自分のことのように心配したことが分かります。今朝のポイントは「行って、あなたも同じようにしなさい」という主の言葉です。このサマリア人のように行動するためには何が一番大切でしょうか。それは「神である主を愛すること」です。私たちも困っている人を助ける為に必要な力を主から頂きましょう!

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日本キリスト教団 茅ケ崎堤伝道所
牧師 三原 信惠
 更新:2021.10.9 by nk

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