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子どもの日(花の日)礼拝 説教「とっても大きな愛で」
日本キリスト教団茅ケ崎堤伝道所
2021年6月13日
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マタイによる福音書 第6章28節b ~ 34節
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「とっても大きな愛で」 要約
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① 壁の割れ目に咲いた花 |
“壁の割れ目に咲いた花を知ったなら/神様が分かるはず”(テニソン)。ナポレオンはチャアニィを政府に反対したという罪で牢に入れました。無実でしたがナポレオンにはそれが分からなかったのです。チャアニィはある日、牢の壁の割れ目から、小さな芽を出している一本の草を見つけ、それから毎日この草を自分の友達のようにかわいがりました。やがて草はのび,蕾をつけ、間もなく花が咲きました。牢の役人が花をかわいがっているチャアニィの事をナポレオンの夫人ジョセフィンに話しました。彼女は、「花をかわいがるような人は悪人ではありません」とナポレオンに話しました。そこで、無実の罪がはれ、チャアニィは、かわいがった花を持って、牢屋から家に帰る事が出来、神様を信じて一生、幸せに暮らしたという事です。私たちは今朝、もう一度ここに飾られた花たちの美しさを見、花の良い香りを嗅ぎましょう。美しいものを造り、それらを私たちに下さる神様を愛し、人を愛する心をあつくして頂きましょう。 |
② 神様が子どもに下さった白い花 |
百年位前、ロシアに革命が起こった頃、ロシアのある村に小さな農家がありました。父は戦争に行って帰らない。9歳のイワン、7歳のソーニャ、母の三人暮らしです。母親は働きすぎて病気になり寝込んでいます。お金も殆どないので医者も呼べません。子どもたちが「母さん、僕たち母さんに何かしたい。何して欲しい?」と聞きますと「咲いている花があったら、花が見たい!」。二人は花を探しに出かけました。中々見つかりません。歩いて、歩いて、夕方やっと、一輪の白い花を見つけました。その花を大事に持って帰る途中「一人で寂しい」と泣いているワーニヤおばあさんに遭います。二人は母さんのためのお花を「これ、どうぞ!」って、あげてしまいました。家に帰って「お花は明日また見つけてくるね」。わけを聞いた母はニッコリ笑って「花は神様からの贈り物!神様の愛のお花を寂しい人にあげて良かった事!母さん、お前たちの優しい心をもらって本当にうれしい!さあ神様に感謝のお祈りをしましょう」。 |
③ とっても大きな愛で |
花は、その限られた時の中で精一杯美しく咲いています。私たちはみんな神様から与えられた命の間を生かされています。調子のよい時も、よくない時も、元気な時も、病気の時もありますが、どんな時も、神様が導いて下さる事を信じて歩みましょう。美しいお花は神様から頂いた贈り物です。けれども、お花を神様が下さった贈り物であると思えない人は、お花を踏みつける事もできるのです。美しいお花をみんなで分かち合うというのは、実は私たちの心を皆で分かち合うという事だと思います。イエス様は仰いました。「明日のことまで思い悩むな。明日のことは明日自らが思い悩む」(34節)。明日のことを心配しないで、今そのことを一番必要としている人たちに、一緒に、神様が与えて下さった、美しい大切なものを分かち合いながら生きていきなさい。聖書はそう伝えています。誰かに傷つけられたら、その人に対するいやな気持ちでいっぱいになるかもしれません。でも、その気持ちを全部神様にお話しましょう。あの人の事も私の事も神様は大切な存在として、とっても大きな愛で包んで下さっているのです。神様の大きな愛を頂いて一日一日を大切に美しく生きていきましょうね。
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