主日礼拝 説教抄録  2023年度
    
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     降誕前第7主日礼拝  説教「上着を脱ぎ捨てて」

                 日本基督教団 茅ケ崎堤伝道所
                     
  2023年11月12日


聖書  マルコによる福音書 第10章46~52節

「上着を脱ぎ捨てて」 要約
盲人バルティマイの叫び
 今朝のお話は、イエス様に出会って、癒されて、自分の持っているものをすべて捨てて、イエス様に従ったバルティマイのお話しです。バルティマイは長い間、目が見えませんでした。イエス様の時代は、目が見えない人は、仕事をすることができなかったのです。だから、このバルティマイは、道端に座って、通る人からお金や食べ物を分けてもらって暮らしていました。そんなバルティマイが住む町に、イエス様がやってきます。バルティマイは、イエス様なら目が見えるようにしてくださるに違いないと思って、イエス様に向かって大きな声で叫びました。「ダビデの子、イエス様! わたしを憐れんでください! わたしを救ってください!」。バルティマイは 人々から「ナザレ(イエス様の出身地)」のイエスと聞いて、「ダビデの子、イエス様!」と叫びます。ダビデの子、即ち「救い主はダビデの子孫から生まれる」という約束を、盲人バルティマイは知っていて、イエス様が、みんなの救い主と信じ、待ち望んでいたからこその呼びかけです。            
② 「周りの多くの人」と「イエス様」の違い
 周りの多くの人は、バルティマイがイエス様に話しかけようとするのを叱って、黙らせようとしました。その人たちは、イエス様の話を聞いたり、イエス様の素晴らしい業を見たいと期待して、従ってきていたのでしょう。それなのに、盲人バルティマイがイエス様の邪魔をするので、何とかして静かにさせようとしたのです。しかし、イエス様は、「あの男を呼んで来なさい」とバルティマイを呼んでくれたのです。「周りの多くの人」と「イエス様」の違いは、周りのみんなはバルティマイに静かにしろと叱ったのに、イエス様はバルティマイを呼ぶことで、むしろ周りの人を叱ったのです。バルティマイは、うれしくて、上着を脱ぎ捨てて、踊り上がって、イエス様のところにやってきました。バルティマイが脱ぎ捨てた服はバルティマイのたった一つの財産だったでしょう。その上着を脱ぎ捨ててイエス様のところに来たというのは、彼が文字どおり、すべてを捨ててイエス様に従い、イエス様からの恵みを受けることを決断したことを示しています。
③ 上着を脱ぎ捨てて 
 イエス様は言われました。「何をしてほしいのか」。目の見えない人がしてほしいことは目が見えるようになることで、わざわざ聞くまでもないはずです。バルティマイは当然答えます。「目が見えるようになりたいのです」。「見える」とは「見上げる」とも訳せる言葉で、天を見上げるという意味でも使われます。つまり、イエス様を見上げることでもあるのです。彼は、目が見えるようになってイエス様を見上げたかったのです。イエス様は彼の信仰を見抜いて、憐れみ、目を癒やされました。目が見えるようになったバルティマイは、イエス様を見上げて、イエス様に従います。バルティマイは、一番大切なものを、見ることができたのです。だから、すぐ迷わずにイエス様に従うことができました。バルティマイの信仰とは、天とイエス様を見上げたいという願いであり、イエス様が見抜いたとおり、彼はイエス様に従うことができました。イエス様に出会い、癒されたバルティマイは、喜んでイエス様に従います。彼は、癒されたことを喜んだだけでなく、イエス様を見上げ、従うことを喜んだのです。あなたは、大切なものが見えていますか。大切な言葉が聞こえていますか。イエス様を見上げて、み言葉を聞く一週間になりますように!  

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 更新 : 2023. 11. 11  by mn

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