主日礼拝 説教抄録  2022年度
    
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  受難節第1主日礼拝 説教「信じる、生きる、食べる」

             日本キリスト教団茅ケ崎堤伝道所
                     
2023年2月26日

ルカによる福音書 第4章1~13節

「信じる、生きる、食べる」 要約
誘惑する悪魔とイエスのやりとり
 イエスがヨルダン川で洗礼を受けて祈っていると、聖霊が「目に見える姿でイエスの上に降って来」(3:22)ました。そしてイエスは、「荒れ野で40日間、悪魔から誘惑を受けました」。その間何も食べずにいて空腹でした。悪魔はイエスに「神の子なら、この石をパンになるように命じたらどうだ」と言いますがイエスは、「人はパンだけで生きるものではない」と答えました。次に悪魔は、イエスを高いところに引き上げ、世界の国々を見せて、「この国々の一切の権力と繁栄とを与えよう。…もし私を拝むなら、みなあなたのものになる」と提案します。それに対しイエスは「あなたの神である主を拝み、ただ主に仕えよ」と答え、誘いにはのりませんでした。第三の誘惑は、悪魔がイエスを神殿の屋根の端に立たせ、「神の子なら、ここから飛び降りたらどうだ。というのは聖書にこう書いてあるからだ。『神はあなたのために天使たちに命じて、あなたをしっかり守らせる』」と言いました。イエスの答えは「あなたの神である主を試してはならない」でした。             
悪魔はあらゆる誘惑を終えて、…イエスを離れた(4:13)
 イエスは荒れ野での誘惑に勝ちました。私たちの信仰も、さまざまな誘惑や試練の中にありますが、また主に立ち帰ることができます。それでいいと、イエスは教えてくださっているのです。ある幼稚園の子どもたちが、独りぼっちのおじいさんに花束と「神は愛です」と書いたカードをプレゼントしました。おじいさんはこの言葉が気になって教会に通い始めました。そして、たくさんの聖書の言葉を聴いて嬉しくなりました。ある日曜日、「神様に礼拝をささげようとする時、もし誰かとケンカをしたままだったら、仲直りをしてから礼拝に来なさい」という聖書の言葉を聴いたおじいさんは、息子とケンカしていたことを思い出し、「ひどいことを言って、ごめんよ」と手紙に書きました。すると、手紙を読んだ息子が孫たちを連れて来て、「おとうさん、ボクの方こそ悪かったです。ごめんなさい」とあやまりました。それからおじいさんは、息子や孫たちと一緒に幸せに過ごしました。ご飯だけでなく神様の御言葉をいただくことが、とても大切です。
③ 信じる、生きる、食べる
 今朝の聖書には「人はパンだけで生きるものではない」というイエス様の言葉があります。これは旧約聖書の申命記8章3節にある言葉で、「人は主の口から出るすべての言葉によって生きる」と続きます。「パンだけでなく、肉や野菜も食べましょう」ということではありません。また、人は食べなくても、「神様の言葉があれば生きていける」というような精神論でもありません。神様を信じて生きるということです。事実、神様は、マナという食べ物をモーセたちイスラエルの民に与えました。人々が生きていくためには、食料は必要です。でも食料だけでも不十分です。大事なことは、神様の言葉を信じて実行することです。「金銭や承認がもらえるかも」「疑って試したくなる」など、私たちは形を変えて、今も自分本位な誘惑の中にいるのではないでしょうか。神様を疑って試すのではなく、「あなたの神である主を拝み、ただ主に仕えよ」(ルカ4:8)、「互いに愛し合いなさい」(ヨハネ13:34)の御言葉を生きる事が大切です。神様が、イスラエルの人々にマナをくださったように、私たちにも生きるために必要な食事を神様が与えて下さると信じて生きるのです。みんなが神様からの食べ物をいただくことができるように、助け合いましょう!

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 更新 : 2023. 2. 25  by km. mn

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