主日礼拝 説教抄録  2022年度
    
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    聖霊降臨節第5主日礼拝  説教「変わらない神様の約束」

                日本キリスト教団茅ケ崎堤伝道所
                        2022年7月3日

  イザヤ書 第59章21節

「変わらない神様の約束」 要約
① 預言者イザヤの時代
 イザヤは紀元前8世紀から前6世紀にかけて南ユダ王国で神の言葉を語った預言者です。旧約の時代、多くの預言者が人々に遣わされ、神の言葉を伝えましたが、人々はその言葉に従わず、神に背を向けて歩んでいました。中でもイザヤが活躍していた時代は大層暗い時代でした。その暗さは人間の罪によるものです。神の言葉に従わず、神との約束を守らない人たちは光の中ではなく、暗闇の中を歩んでいました。結果、民は「バビロン捕囚」という大変厳しい罰を受け、異国の地で長い反省の期間を過ごさねばなりませんでした。が、そのような暗い時代でも、神は預言者イザヤに明るい希望を約束して下さいました。それが今朝の聖書箇所です。その中で神様は、罪深い人間の上に、神の霊を置き、人間の口に神の言葉を置き、人間と「契約」を結ぶと言われます。人間は神から離れ、神の言葉を聞く事を拒みますが、神の霊によって罪に気づかされ、神の言葉によって神に立ち帰る事ができます。私たちは、神様のもとに立ち帰る事ができるのです。
② 「契約」という言葉
 「契約」という言葉を聞いたことがありますか?スポーツの世界で、「サッカー選手がスペインの強豪チームと契約を結んだ」「プロ野球選手が契約を結んだ」そんなニュースを聞いたことがあるかも知れませんね。「契約」というのは、約束するということです。サッカー選手が、チームと契約を結ぶということは、その選手がそのチームのメンバーとなってプレーすることを約束したということです。私たちも普段の生活の中でいろいろな約束をします。誰かと約束をするという時は、その相手を信じていないとできません。何度も約束を破る人とは約束をしたくないですね。さて、最初に「契約」という言葉が使われるのは、創世記6章18節のノアの契約です。創世記以降、神様と契約を結んだ人たちが沢山います。神様の民は神様の言葉を聞き、その言葉を信じて契約を結ぶ「契約の民」であり、「契約共同体」です。教会もまた、神様と契約を結んでいる人たちの集まりです。神様の霊が与えられ、神様の言葉を託されている人たちの集まりなのです。
③ 変わらない神様の約束
 イザヤの時代の人々が特別に罪深い人々だったということではなく、すべての人間には同じように神様から離れ、神様の言葉に背いて生きる罪の性質があります。私たちにも、そして、これから生まれてくる人たちにも罪の性質があります。そのような人間に対して、神様は「あなたの上にあるわたしの霊 あなたの口においたわたしの言葉は、あなたの口からも、あなたの子孫の口からも、今も、そしてとこしえに、離れることはない」と約束されます。神様は約束を必ず守るお方です。約束が実現するまで時間がかかることがありますが、神様の言葉は、必ず語られたとおり出来事となって実現します。イエス様を信じて、神様の子供とされている私たちも、神様の霊をいただくことができます。まだ生まれていない「あなたの子孫にも」と神様が言われるように、それは永遠に続く約束です。神様ご自身が永遠に変わることがないように、神様の言葉と約束も永遠に変わることがありません。神様は誠実な方です。ご自分の約束を誠実に守られます。神様の姿も神様の霊も、また、これから生まれる子孫たちも私たちの目には見えませんが、「神様の約束の言葉を信じます」と私たちが告白する言葉も神様が私たちの口に授けてくださるのです。

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牧師 三原 信惠、伝道師 細井 宏一
 更新 : 2022.7. 2 by km.mn

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