主日礼拝 説教抄録  2021年度
    
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    聖霊降臨日(ペンテコステ)礼拝 説教「助けられて」

                日本キリスト教団茅ケ崎堤伝道所
                       2021年5月23日

 使徒言行録 第2章1節~12節

「ペンテコステの贈り物」 要約
① ペンテコステが始まった
 復活されたイエス様は40日間、弟子たちと一緒に過ごされると、弟子たちの前で天に上げられました。弟子たちはイエス様が見えなくなると、「これからどうしよう」と心配になりました。イエス様の昇天から10日間、使徒たちと、およそ120人の心同じくする者たちは、お祈りしていました。イエス様が「エルサレムを離れず、前に私から聞いた、父の約束されたものを待ちなさい」と言われたからです。イースターから50日目の「五旬祭の日」ペンテコステは突然はじまりました。「激しい風が吹いて来るような音が天から聞こえ、彼らが座っていた家中に響いた。そして炎のような舌が分かれ分かれに現れ、一人一人の上にとどまった」のです。すると、一同は聖霊に満たされ、霊が語らせるまま他の国々の言葉で話し出したではありませんか。神様の不思議な力が働いたのです。神様の時が満ちて、ペンテコステが始まったのです。
ペンテコステによって教会が誕生した
 日本伝道の為アメリカの諸教会の祈り、キリシタン禁制下における宣教師派遣。そして横浜の宣教師ジェームス・バラの英学校に出入りする日本人青年たちによる、1892年の初週祈祷会。最初の数名が30、40となって遂に10週間祈り続け、数名が洗礼を受けて、日本最初の教会が建てられたのです。更にさかのぼって、人間の歴史の中に最初の教会が建てられる前に、イエスの誕生と伝道そして十字架の死があり、その死後、使徒言行録1:12以下に「イエスに従っていった弟子たちとイエスの家族、ガリラヤの婦人たちが一つとなって祈りをした」と書かれています。そこで、彼らが何よりも痛切に感じたのは、自分たちの徹底的な無力さでした。そこでこの世のものでない神の力、無なる者を新しい力ある者に変える聖霊降臨を祈念し続けた結果、ペンテコステによって教会が誕生したのです。ですから聖霊なしに教会は存在しません。
③ ペンテコステの贈り物
 田畑精一さん作の絵本『さっちゃんのまほうのて』(偕成社)。幸ちゃんは幼稚園に通う子。幼稚園ではままごとがはやっていて幸ちゃんはいつも赤ちゃんか小さな妹役です。ある日、先生が「今日のお母さんは誰?」と聞いたので「私、お母さんになる!」。すると常にお母さん役のマリちゃん「幸ちゃんはだめだよ!だって手のないお母さんなんて変だもん」。ユリちゃんナオちゃんも「そう!変よ」。昭くん「お父さんやめた」。幸ちゃんは園を飛び出し全速力で家に帰って「お母さん幸子の手、どうして指がないの?小学生になったら生えるくる?」。「今のままなの。でもこの手がお母さんの大好きな幸ちゃんの手なのよ」。お母さんも幸ちゃんも泣きました。さて絵本の終わり近く。幸ちゃんに弟が生まれます。お父さんと生まれたばかりの弟に会いに病院に行った帰り道。お父さんが幸ちゃんの右手を大きく振って「幸子と手をつないて歩いていると、とても不思議な力が幸子の手からやってきて、お父さんの体いっぱいになるのだ。幸子の手はまるで魔法の手だね」。この言葉が幸ちゃんを変えていき、自分の手を大切なものと受け入れていく。更には家族も、園の友達も変えられていく話です。

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日本キリスト教団 茅ケ崎堤伝道所
牧師 三原 信惠
 更新:2021.5.22 by nk

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