主日礼拝 説教抄録  2019年度
    
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聖霊降臨節第7主日礼拝 説教 「主と共に働く」

日本キリスト教団茅ケ崎堤伝道所
2019年7月21日

     イザヤ書58章6~12節 ルカによる福音書9章1~17節

「主と共に働く」 要約
① 12人はイエスと同じ力を授かる 
 主役は、いつも主イエス・キリストです。主イエスが、神の国を宣べ伝え、悪霊を追い出し、信仰を呼び起こし、病気を癒されたのです。しかし、今朝の新約のテキストは、12人の弟子が、独り立ちする記事です。主から離れて、12人が自分たちだけで出発します。“はじめてのおつかい”です。主イエスの先触れで行ったのではありません。主は、12人に自分が持っているのと同じ力、即ち「あらゆる悪霊に打ち勝ち、病気を癒す力と権威」(1節)を授けます。そして、「神の国を宣べ伝え、病人をいやすために遣わす」(2節)のですが、派遣するにあたって、(パウロの伝道旅行を共にした医者ルカならではの手法で)主イエスの懇切丁寧な注意事項を書き記します。ここに教会の歴史が始まりました。12人はその後≪使徒≫と呼ばれるようになります。イスカリオテのユダとマッティアは入れ替わりましたが、12人は教会の歴史の最初を担い、教会の基礎を作った≪使徒≫です。私たちも12人の力と働きを学び尊んで教会の歴史を作って参りましょう。
②イエス、12人を独り立ちさせる
 使徒たちは、「出かけて行き、村から村へと巡り歩きながら、至るところで福音を告げ知らせ、病気を癒した」。そして輝かしい成果をもって、意気揚々と「帰って来て、自分たちの行ったことを、みなイエスに告げた」(6節)。それからイエスは、彼らを連れてベトサイダへ退きます。ここは淋しい所です。群衆はイエスの後を追って来ます。主はこの人々を迎え、神の国について語り、治療の必要な人々を癒すうち、日が傾きかけました。12人は、主に言いました。「群衆を解散させて下さい。そうすれば、周りの村や里へ行って宿をとり、食べ物を見つけるでしょう」(12節)。が、主:「あなた方が彼らに食べ物を与えなさい」(13節)。彼ら:「パン5つと魚2匹しかありません、全ての人々のため、私たちが買い物に行かない限り」(13節)。男が5千人程いたからです。主は、50人位ずつを組にして座らせ、パン5つと魚2匹を取り、天を仰いで、賛美の祈りを唱え、裂いて、弟子たちに渡しては群衆に配らせた。「残ったパン屑を集めると12籠もあった」(17節)。
③ 主と共に働く
 籠はどこから手に入れたのでしょう。パンや魚を配って、なお余りある程のパンや魚になる。誰かが籠を工面して、使徒たちが一人ずつ籠を持って、配って歩く。配り終わった時、皆持っている籠の中に恵みが余っていた。驚きです!ペトロの籠に中だけに沢山、残ったのではない。誰の手の中にも、自分が配りに配って、しかも、おやっと思うほど、沢山のものが手元に残った。この奇跡は、よく美術でも題材となり、古い時代にはモザイクに描かれています。が、配り終わっても、まだ残っている自分が手にしている籠の中を驚きながら、覗き込んでいる使徒の顔を描いた作品は未だ見ていません。実に教会の喜びは、正にそこにあると思います。ここで弟子たちは、この多くの人々の、食卓のサービスをさせられています。給仕の先頭に立っておられるのは、主。主は「仕えるために来た」と何度もおっしゃいました。神の国は、そこに現れるのです。そして教会がするのは、その神が、主イエスにおいてして下さったことを真似するだけです。主がして下さったことを繰り返すだけです。無条件にここにすべての人を招き、迎えましょう!主が仕えて下さいます。主と共に生き、主と共に働く事は何と素晴らしいことかを体験しましょう!

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日本キリスト教団 茅ケ崎堤伝道所
牧師 三原 信惠
 更新:2019.7.21 nk



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