主日礼拝 説教抄録  2019年度
    
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復活後第3主日礼拝 説教 「主イエスの願い」

日本キリスト教団茅ケ崎堤伝道所
2019年5月5日

  エゼキエル書33章10~16節  ルカによる福音書6章12~19節

「主イエスの願い」 要約
① 大祭司イエスの徹夜の祈りが、教会の歴史を作る 
 人はだれでも何かについて祈ります。祈りは最も人間らしい行為であると言えます。私たちは祈る時、最も私たちらしくなるのです。12節に「イエスは祈るために山に行き、神に祈って夜を明かされた」とあります。しかもこの祈りは、私たちのため、私たちの教会のためでした。今日は奇しくも半沢忠吾さんの誕生日です。この教会堂は半沢忠吾さんにより建てられました。多くの方々の祈りがありました。その祈りを○○さん、○○さん、鈴木一朗牧師、故浅野順一牧師と辿って行った所に、この「大祭司イエス」の徹夜の祈りがあるのです。昔のユダヤの神殿で、民のために年一度、特別な祈りをした大祭司の事を思い出しながら、この大祭司イエスは、ただ一度だけで、私たちのためにとりなしをして下さったのです。私たちはもう、徹夜して祈る必要はない程に、主イエスの祈りに支えられています。だから、今ここで私たちは安心して教会に生きる事ができます。正に、大祭司イエスの徹夜の祈りが、教会の歴史を作っているおかげなのです。
② 無きに等しい者を、あえて選ばれた
 13節以下によれば、徹夜の祈りに応えて、神が命じられた事を主イエスは直ぐ実行されました。「朝になると、12人を選んで使徒(アポストロス)と名付けた」。沢山の弟子がいる中から12人を選ばれた。使徒の中に、ペトロもいれば、裏切り者のイスカリオテのユダもいる。マタイとトマスが組になっている。マタイは徴税人、イエスについて来いと言われパッとついて行った。トマスは、ついて来いと言われ、ついて行きながらも疑っている。主の復活後でも疑っている。正反対の使徒です。使徒は主イエスがお選びになったというより、神がお選びになって主に委ねられたのです。こんなに性格が違い、バラバラな人たち。しかも、誰もが優秀な能力があるなどというようなものではありません。裏切り者まで含む12人を使徒としてお立てになっておられるのです。私たちも同じだと思います。神は、無きに等しい者を、あえてこの教会へと選んで下さいました。キリストが復活されたという事実、その事を証しする使徒たちの言葉の上に今ここにあるのです。
③ 主イエスの願い
 「神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。独り子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るためです」(ヨハネ福音書3:16)。令和元年の堤伝道所年間聖句です。神は夜を徹して祈る御子イエスと語らいました。主イエスは、神の御心を尋ねて、ひたすら祈り、夜を徹する事になりました。イエスの願いは、何よりも「神の御心が行われるように」でした。かつて預言者エゼキエルを通じて、神は語りました。「悪人が死ぬのを喜ばない」。悪を犯したからといって、直ちにその人が滅びるのを求めないと。主イエスの徹夜の祈りは、私たちのためのとりなしの祈りだというのは、明らかです。私たちは死んではいけない。今ここに座する者が、一人も滅びない事。そのために、全ての者が復活のイエスを受け入れ、愛の神を信じて、永遠の命(死んでも生きる命)を獲得する事です。令和元年は、主の年2019年です。英語で歴史のことをHistoryといいます。これはHis Storyとも言う事ができます。歴史は「彼の物語」即ち「イエス・キリストの物語」が進められる所です。私たちの歩みは、御子の命をかけての祈りに支えられた「イエスの物語」の一こまです。この一点に今私たちは生かされています。ハレルヤ!

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日本キリスト教団 茅ケ崎堤伝道所
牧師 三原 信惠
 更新:2019.5.5 nk



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